SNSマーケティング戦略の立て方|SNSを始める前にやるべきこと!
近年、企業のSNSアカウントを目にすることが多くなってきました。
スマートフォンの普及が拡大している現在、企業もSNSを活用したマーケティングがマストになってきています。
とはいえ、「SNS運用を検討しているが何から始めればいいのか分からない」という企業も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではSNSマーケティングの基礎から、SNS担当になった際にやるべきことを詳しく解説いたします。
目次[非表示]
- 1.SNSマーケティングとは
- 2.なぜSNSマーケティングに取り組む必要があるのか?
- 2.1.スマートフォンの普及拡大
- 2.2.SNS検索の需要増加
- 3.SNS担当になったらまずやるべきこと!
- 3.1.STEP1:SNS運用の目的を定める
- 3.2.STEP2:ペルソナを設定する
- 3.3.STEP3:利用するSNSの選定
- 3.4.STEP4:KGI/KPIの設定
- 3.5.STEP5:運営体制を決定する
- 3.6.STEP6:実行・分析・改善
- 4.SNS運用は戦略を立てることが大事!
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSを利用して行うマーケティングのことです。
具体的な内容としては、SNSのアカウント運用や広告配信、キャンペーン企画などがあります。
SNSマーケティングには、「顧客と双方向のコミュニケーションがとれる」「SNS特有の拡散力に期待ができる」「ファンの獲得につながりやすい」などの特徴があり、企業や商品・サービスのブランド価値を高める効果が期待できます。
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なぜSNSマーケティングに取り組む必要があるのか?
スマートフォンの普及拡大
総務省の調査によると、スマートフォンの所有率は77.3%と非常に高いことが分かりました。
また、スマートフォンの普及拡大に伴って、個人のSNS利用率も年々高まっています。
年齢階層別SNSの利用状況
出典:「令和4年通信利用動向調査の結果」(総務省)
上記のデータからも分かるように、現在の社会においてSNSがもたらす影響力は非常に大きく、SNSを効果的に運用することによって売上拡大や認知度の向上が期待できるでしょう。
SNS検索の需要増加
SNSマーケティングに取り組むべき理由の1つに、SNS検索で情報収集するユーザーが増えたことが挙げられます。
SNS検索とは、ハッシュタグ(#)機能やSNS上の検索ボックスを活用して検索することです。
SNSの利用目的
※¹:「令和4年通信利用動向調査の結果」(総務省)
総務省の調査によると、SNSの利用目的は「知りたいことについて情報を探すため」と回答した割合が64.5%と全体の半数以上を占める結果となりました。
Google検索よりも消費者の口コミやビジュアルをリアルタイム確認できることから、若い世代を中心にSNS検索の需要が高まっています。
SNS担当になったらまずやるべきこと!
STEP1:SNS運用の目的を定める
まずは人件費や広告費等のコストをかけてまで、「なぜSNSを運用するべきなのか」目的を明確にしておきましょう。
「企業認知度拡大のため」など大きな目標で完結してしまいがちですが、それでは運用している間に目的がブレてしまう可能性が高いです。
顧客獲得やロイヤルカスタマー醸成、口コミで宣伝など認知を拡大したその先の目的を明確にしておきましょう。
STEP2:ペルソナを設定する
作成するアカウントは「誰が、いつ、何のために見るアカウントなのか」を明確にしましょう。
フォロワーやエンゲージメント獲得に伸び悩んでいるアカウントの多くは、ペルソナを明確化できていないことです。
ペルソナとは、見込み客となる個人の「詳細な人物像」を意味します。
ペルソナが明確になっていると、「どのような内容を投稿すれば、相手に響くか」ユーザー視点で情報を発信することが可能です。
また、投稿やコンテンツに一貫性が生まれ、アカウントの世界観が整い、フォロワーやエンゲージメントの獲得につながります。
【ペルソナ設定時の注意点】
■思い込みや予測で設定しない
ペルソナ設定でよくある失敗が、「こういうユーザーなら、自分の投稿を気に入ってくれるかも」など、根拠や理由なしに企業に都合の良いペルソナを設定してしまうケースです。
自社の顧客層や競合分析などをしっかりと行ったうえで、どのようなアカウントが需要が高いかを分析しましょう。
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▼ペルソナの設定手順を詳しく解説!無料ダウンロード
STEP3:利用するSNSの選定
目的・ペルソナが決定したら、利用するSNSを選定します。
STEP2で設定したペルソナと、各SNSの特徴を照らし合わせてマッチするものを選定しましょう。
ユーザー層 |
特徴 |
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X(旧Twitter) |
20代 |
・基本140字までの短文コミュニケーションが可能
・認知拡大、情報の拡散に適している
・他のSNSと比較して二次拡散性を持つ
・情報拡散力が高く、炎上リスクがある
|
instagram |
10~20代 |
・画像や動画がメインの視覚的コンテンツ
・フォロワー外の流入経路は発見タブや検索が中心
・認知から購入につながる機能が充実
・世界観を表現しやすい
・アルゴリズムを理解する必要がある
|
TikTok |
10代 |
・ショート動画がメインの視覚的コンテンツ
・若年層へのアプローチに最適
・フォロワーが少なくても多くの認知を獲得できる可能性が高い
・他のSNSと比較して、広告への好感度が高い
・ビジネスとの親和性が低く、炎上リスクが高い
|
LINE |
20~40代 |
・メッセージアプリ型のコンテンツ
・特定のターゲットに向けて情報発信が可能
・既存顧客のロイヤリティ向上に適している
・クーポン配布やショップカード作成など来店や購入を促す機能が充実
・ブロックされやすい
|
YouTube |
10~30代 |
・アニメやドラマ、ビジネスなど幅広いジャンルが楽しめる
・他のSNSと比較して、幅広い年齢層に活用されている
・長時間の動画で製品やサービスを訴求しやすい
・動画編集スキルや費用が発生する
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STEP4:KGI/KPIの設定
利用するSNSが決定したら、KGI/KPIを策定しましょう。
KGI/KPIは、基本的に目的から逆算して設定します。
KGI
|
ビジネスの最終目標の達成度合いを測るための定量指標 |
KPI |
ゴールまで各プロセスでの達成状況を定点観測するための定量的な指標 |
SNSというと、「とりあえずフォロワー数をKPIに設定しよう」という企業が多いですが、KGIによって指標にする数値は異なります。
STEP5:運営体制を決定する
企業のSNSは基本的にプロジェクトとして、複数人で運用することが理想的です。
上記のように組織を構築できたら、以下のような流れでSNS運用のオペレーションを決めていきましょう。
SNS運用のオペレーション例 |
STEP1:マニュアル制作
以下の内容を事前にマニュアル化し、プロジェクトメンバー内の認識を揃えましょう。
・アカウント戦略(目的・評価指標・ペルソナなど)
・投稿スケジュール(曜日・時間)
・コミュニケーション(DM・アンケート)
・トラブル時のガイドライン(炎上・誤投稿・アンチコメントへの対応・自然災害時の対応)
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STEP2:コンテンツ会議 プロジェクトメンバーでどのような投稿を行うか、競合分析や自社分析を基に、コンテンツの企画とスケジュールを決定します。
投稿カレンダーなどを作成し、管理することにより投稿ミスを防ぐことができます。
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STEP3:コンテンツ制作 コンテンツ企画をもとに、以下の素材を準備して制作を行います。
・コンテンツで使用する写真・動画の撮影
・イラスト制作
・投稿テキスト
・ハッシュタグ
・LP制作など
|
STEP4:投稿 スケジュールに沿って、投稿を行います。
投稿時の誤字・脱字等のミスを防ぐためにも1人で運用せず、ダブルチェックできる運用体制を整えることが重要です。
また、プライベートアカウントと混同しないよう社用携帯で投稿することを推奨します。
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STEP6:実行・分析・改善
運用体制が整ったら、運用を開始し、分析・改善を繰り返してSNSの効果を最大化させましょう。
SNSで注視すべき数値はKPI/KGIや媒体によって異なりますが、一般的には以下の数値をもとに改善に向けて取り組みます。
・フォロワーの増減
・インプレッション数(ユーザーにコンテンツが表示された回数)
・エンゲージメント率(投稿に反応したユーザーの割合を表す数値)
・ホーム率(自分の投稿がフォロワー内にどれだけ見られたかを表す数値)
・CRV(自社サイトの閲覧数やサービス登録者数の増加率など)
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上記の数値のほかにも、自社の施策(フォローキャンペーンなど)の影響や、競合他社の成功事例も分析しながら、日々改善に取り組むことが重要です。
SNS運用は戦略を立てることが大事!
今回は、「企業のSNSアカウント開設を検討している」「企業のSNSアカウントを運用することになったが何から始めればいいか分からない」という方に向けて、SNSマーケティングの重要性やSNS担当になったら取り組むべきことについて解説いたしました。
SNSの運用が決まったら、まずは戦略を立てることが重要です。
SNS運用が決まったらやるべきこと
1.運用目的を明確にする
2.ペルソナを設定する
3.利用するSNSを選定する
4.KGI/KPIを決める
5.運用体制を整える
6.実行・分析・改善
上記の進行に必要な人手やノウハウが不足している企業は、SNS運用代行やSNS研修の導入を検討すると良いでしょう。
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