企業が知るべき!Z世代の育成のポイント|Z世代の特徴や価値観を解説
若手社員の育成に注力しているものの、「若手社員が思うように育たない」「若手社員にあった教育プログラムを実施できているか自信がない」などのお悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。
Z世代は、2000年代に成人あるいは社会人になったミレニアル世代とはまた違う価値観を持っています。
そのため、若手社員の育成に力を入れる場合は、まずはZ世代の特徴や価値観を理解したうえで、育成プログラム・指導方法を決定することが重要です。
本記事では、Z世代の仕事に対する意識や価値観、育成のポイントを詳しく解説いたします。
▼Z世代の採用戦略についてはこちらの記事をご覧ください
目次[非表示]
- 1.Z世代とは
- 1.1.Z世代の定義
- 1.2.ミレ二アル世代との違い
- 2.Z世代の特徴
- 3.Z世代社員を育成する6つのポイント
- 3.1.理想と現実を整理させる
- 3.2.積極的にコミュニケーションをとる
- 3.3.価値観を尊重する
- 3.4.小さな成功体験の積み上げ
- 3.5.業務の目的を伝えたうえで指導する
- 3.6.叱り方に注意する
- 4.Z世代の特徴を理解し、早期戦力化を目指しましょう!
Z世代とは
Z世代の定義
Z世代とは、1990年代後半から2000年代前半に生まれた世代を指す言葉です。
言葉の発祥はアメリカで、1960年から70年代後半に生まれた世代を指す言葉として使われていた「ジェネレーションX」が言葉の由来と言われています。
ジェネレーションXの次の世代(1980年から90年前半)を「ジェネレーションY」、その次の世代を「ジェネレーションZ(Z世代)」と呼ぶようになりました。
2024年現在においては、10代から20代半ばまでの若者が、この「Z世代」に該当します。
ミレ二アル世代との違い
ミレ二アル世代とは1981年から1995年の間に生まれた世代を指す言葉です。
Z世代同様にデジタルデバイスに親しみを持つ世代ですが、価値観や仕事に対する姿勢など特徴は異なります。
Z世代の特徴
仕事に対する価値観
Z世代は、ワークライフバランスを重視する特徴があり、仕事だけでなくプライベートを充実させたいと考える人が多いです。
『Z世代の仕事に関する意識調査』※¹によると、「仕事の充実」よりも「プライベートを充実させて生きていきたい」という回答が68.1%と全体の約7割であることから、 いかにZ世代の多くがワークライフバランスを大切にしているかが分かります。
※¹出典:SHIBUYA109 lab.「z世代の仕事に関する意識調査(https://shibuya109lab.jp/article/230222.html )」
仕事での成長意欲
幼少期から「個性の尊重」や「多様性」などの価値観を重んじてきたZ世代は、好きなことや自分らしさを優先して行動する特徴があり、仕事においても好きなことや自分がやりたい業務に積極的に取り組む傾向があります。
ただ、成長意欲はあるものの、他人の評価を気にする特徴から「失敗をしたくない」「恥をかきたくない」などの理由で、責任のある大きな仕事は任されたくないと考える人が多いようです。
意識と行動の乖離が大きいため、企業や教育担当はいかにして乖離を埋めるかを考える必要があります。
働き方
幼少期からデジタルデバイスが普及しておりネットリテラシーが高く 、デジタルデバイスを有効的に使用できることから、アナログで非効率なシステムや慣例を嫌う傾向にあります。
企業は生産性を向上させるためにも、デジタルで解決できる非効率な業務は、予算と必要性に応じて導入することがおすすめです。
職場の人間関係
SNSなどオープンな環境で自己表現やコミュニケーションをとることに慣れているため、職場においてもオープンなコミュニケーションを求めている人が多く、フラットな関係性で意見を言い合える環境を望む傾向にあります。
指導に関しては「なぜそれが必要なのか」意図を説明したうえで、業務を指示して欲しいと考える人が多いようです。
なお、承認欲求が強い特徴があることから、出来ている点はしっかり褒めることが重要です。
Z世代社員を育成する6つのポイント
理想と現実を整理させる
周りからの評価を気にする傾向にあるZ世代には、日々の業務を振り返り、教育担当からフィードバックをもらうような場を定期的に設けることが大切です。
上記によって、内面的自己認識(自分の本来の姿を理解すること)と外面的自己認識(他人が自分をどう見ているか理解すること)双方の自己認識力を高められます。
Z世代は自ら仮説を立てて行動に移すという創意工夫が苦手な人が多いため、自己認識力を高めて、最大限のパフォーマンスを発揮してもらえるよう支援しましょう。
積極的にコミュニケーションをとる
Z世代は人とのつながりを大切にしたいという価値観を持つ人が多い傾向にあることから、対話の機会を積極的につくることが重要です。
また、上司部下といった立場に関係なく自分の意見を気軽に言い合えるオープンコミュニケーションが好まれるため、日頃から管理職や先輩社員が意見を聞く、または受け入れる姿勢を見せることも大切でしょう。
価値観を尊重する
Z世代は価値観が尊重されることが重要だと考える人が多いです。
自身の価値観を否定されると、働くモチベーションが低下する傾向にあるため、注意が必要です。
教育担当はZ世代社員にギャップを感じた際、自分が若手社員だった時代を基準に指導しないよう気を付けましょう。
意見が異なる際は、相手に共感しながらも「自分は〇〇だと思う」と価値観を共有しあう形で話を進めると良いでしょう。
小さな成功体験の積み上げ
Z世代は、承認欲求が強いが故に失敗を恐れる傾向にあり、責任のある仕事を負担に感じる人も多いです。
そのため、社内関連の業務など小さなステップで成功体験を積み重ね、自己肯定感を高めることによって、徐々に責任のある仕事に挑戦したいと思わせることが大切です。
その際、教育担当を含めた先輩社員は、出来ていることを評価し、しっかりとフィードバッグを行うことにより、成長意欲を促すことができます。
業務の目的を伝えたうえで指導する
Z世代は効率性を重視する傾向にあることから、「目的や意義が感じられないことに時間的コストをかけたくない」と考える人が多いです。
目的が分からないと、自分の中で優先順位が下がり業務を疎かにするケースもあるため、注意が必要です。
意欲的に業務に取り組んでもらうためにも、仕事を任せる際は1つ1つの仕事がどのような価値につながっていくのか、目的や意義をしっかり伝えたうえで業務を教えるようにしましょう。
叱り方に注意する
Z世代が育った背景は、褒めて育てるという考えが主流だったことから、叱られることに耐性のない人が多い傾向にあります。
そのため、感情に任せて怒鳴りつけたり、人格を否定するような叱り方はNGです。
叱る目的は、相手に「なぜ叱っているのか」を理解してもらい、「自分の何が問題だったのか」気づきを与え、修正してもらうことです。
まずは叱る目的を伝えたうえで、行動の何が問題だったのかを指摘し、解決策を一緒に考えるシナリオが効果的でしょう。
Z世代の特徴を理解し、早期戦力化を目指しましょう!
今回の記事ではZ世代社員の育成に悩む方のために、Z世代の仕事に対する価値観や育成のポイントを解説しました。
Z世代は以下のような傾向が見られます。
【Z世代の特徴】
・ソーシャルネイティブ
・多様性を重視する
・効率性を重視する
・承認欲求で高い
・失敗を恐れる
・プライベートを重視する など
ただ、今回ご紹介した内容はあくまでも全体の傾向であり、Z世代全員に当てはまるものではありません。
「Z世代だからこうだ!」と一括りにするのではなく、新入社員の性格や価値観など個人に合わせてアプローチすることが大切です。
\ 社員の育成でお悩みの方はこちら /