1on1ミーティングとは?実施による効果や進め方、ポイントを徹底解説!
近年、社員の生産性向上やモチベーション向上などに有効な策として、1on1ミーティングが注目を集めており、導入する企業が急激に増えています。
しかし、「導入してみたものの、効果が見えない」「どのように進めればいいか分からず、実施できていない」などのお悩みを抱えている企業も多いようです。
そこで今回は、1on1ミーティングで得られる効果やテーマ例、進め方を徹底的に解説いたします。
効果的な人材育成に是非お役立てください。
目次[非表示]
- 1.1on1ミーティングとは?
- 2.1on1ミーティングの実施による効果
- 2.1.部下の成長促進
- 2.2.信頼関係を構築できる
- 2.3.モチベーション向上
- 3.1on1ミーティングの進め方
- 4.1on1ミーティングを成功させるポイント
- 5.まとめ
1on1ミーティングとは?
1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で定期的に実施する面談のことをいいます。
頻度は企業によって異なりますが、週に1回から月に1回のペースで実施するのが一般的です。
1on1ミーティングは、部下に日頃から悩んでいることや実現したいキャリアなどについて話してもらい、上司は部下の話に対して傾聴や自己解決のフォローに徹することで、部下の成長を促す目的があります。
部下とのコミュニケーションを活性化させることで、モチベーション向上や業務の課題解決へと導くことが可能です。
1on1ミーティングの実施による効果
部下の成長促進
1on1ミーティングは、部下の成長を促進できることが最大のメリットと言えるでしょう。
失敗体験や課題を振り返ることで、部下自らが問題点に気づき、自発的に課題を解決しようとする環境をつくることができます。
また、成功体験や上司からのフィードバックによって、自身の長所や得意分野に気づくことができ、良い点を活かした働き方をすることができるでしょう。
上司も部下の強みを理解することで、得意な分野を業務として割り当てられるため、部下の成長スピードが早くなります。
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信頼関係を構築できる
1on1ミーティングによって定期的に対話することで、自然と距離が縮まり、部下との信頼関係を構築することができます。
信頼関係を構築しておくと、ちょっとした異変にも早く気づけたり、退職につながるようなセンシティブな内容も事前に把握できるため、離職防止にもつながります。
また、風通しの良い組織になることで、部下からも業務に関する提案がしやすくなるため、生産性の向上が期待できます。
モチベーション向上
1on1ミーティングは部下のモチベーション向上にも非常に効果的です。
ミーティングによって、部下のやりたいことや理想のキャリアについて理解を深めることで、部下がやりがいを持って働ける環境を提案しやすくなります。
また、1on1ミーティングで提案した内容が反映された場合、部下は組織での存在意義を感じられるでしょう。
部下のモチベーションを向上させるためにも、上司は傾聴やフォローに徹し、部下への理解を深めることが重要です。
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1on1ミーティングの進め方
実施前
テーマを決める
ミーティング当日に、上司から「悩みや気になることを自由に話して」と言われても、部下は何を話せばいいか困惑してしまい、スムーズに進まない可能性が高いです。
そのため、ミーティングのテーマは事前に決定しておきましょう。
ここで大事なのが、「テーマは部下が決定する」ということです。
1on1ミーティングは部下が主体のミーティングであるため、部下が話したいことや相談したいことをトピックとする必要があります。
テーマには、一般的に以下のようなものが多く取り上げられています。
部下がテーマ選びに悩んでいる場合は、例として提案し、その中から決定してもらうと良いでしょう。
【テーマ例】
■業務上の課題
■今後のキャリアについて
■やりがいを感じる業務
■業務効率化に関する提案
■職場の人間関係について
■プライベートでの悩み
■健康状況について etc...
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ミーティング実施
ステップ1:部下がリラックスできる環境をつくる
まずは、部下はリラックスしてミーティングに参加できるよう、短時間で雑談の時間を設けることがおすすめです。
ここで、プライベートの話や健康状況についての質問をするのも効果的です。
もしプライベートな時間を確保できていなかったり、睡眠時間が取れていない場合は、業務量を減らすなど、部下の負担を軽減する対策をとることができます。
ステップ2:前回の振り返り
続いて、前回のミーティングの振り返りをしましょう。
前回決めたアクションプランの実施状況や悩みが改善されているかを把握することが重要です。
結果が良好な場合は今回のテーマへと進み、望ましくない場合はその課題について原因を探る必要があります。
なぜ実行に移せなかったのか、悩みが改善されていないのかを質問し、部下自身が課題と再度向き合えるよう誘導しましょう。
ステップ3:部下の話を聞く
前回の振り返りを終えたら、いよいよ本題に入ります。
事前にテーマを決定していたとしても、「今日話したいことは何ですか?」と質問しましょう。
決定していたテーマと異なる場合は、部下の優先度に応じて、臨機応変に対応することが大切です。
部下が話しているときは傾聴に徹し、部下の感情や思考を深堀できるよう「その後〇〇さんはどうしたの?」「その時どう思った?」など話を続けやすい質問を投げかけましょう。
ステップ4:解決策について考える
部下の話を聞いたら、課題や悩みに対する解決策、目標達成に対するアクションプランについて部下に内省または考える時間を与えましょう。
このとき、上司から解決策やアクションプランを提案してはいけません。
たとえ部下が導き出した答えが上司から見て間違っていたとしても、否定するのではなく、その答えに至った経緯を聞いて、フォローする姿勢でいることが重要です。
ステップ5:ミーティングのまとめ
解決策やアクションプランを検討したら、今回の話を簡単に振り返り、次回のミーティングまでに実行すべきことなどを互いに確認します。
また、業務や職場に関する不安や悩みがテーマであった場合は、最後に部下に日頃の感謝や評価していることを伝え、「これからも一緒に頑張ろう」「一人じゃないよ」という気持ちを表現することが大切です。
実施後
今回のミーティングの振り返り
ミーティング実施後、上司は今回のミーティングについて振り返り、内容を記録しておきましょう。
その都度振り返り、記録しておくことで、次回ミーティングの際に参照できたり、部下の成長度合いを測定することができます。
また、「部下にとって話しやすい場であったか」「前回の成果はあったか」など進め方や成果を振り返っておくことで、効果の高い1on1ミーティングを実施するためのPDCAが回しやすくなります。
また、部下に一部内容を共有しておくことで、認識のズレ防止や部下が自身の成長を自覚することができます。
1on1ミーティングを成功させるポイント
目的を明確にする
1on1ミーティングを実施するにあたり、上司と部下それぞれが目的を十分に理解している必要があります。
どういった目的で実施するのかが曖昧な状態で進めてしまうと、思うような成果が得られなかったり、継続が難しくなってしまいます。
そのため、1on1ミーティングの目的を明確にした上で、事前に共有しておきましょう。
継続的に実施する
1on1ミーティングの効果は短期間で現れるものではありません。
継続して実施し、上司と部下のコミュニケーションを習慣化させることによって、部下が気軽に相談したり、意見できる環境が整い、効果が得られるようになります。
繁忙期などで時間を確保することが難しい場合は、15分など短い時間でも良いので、定期的に実施することを推奨します。
部下が主体で進める
1on1ミーティングは上司が主体の人事評価面談などと異なり、部下が主体のミーティングです。
そのため、上司は傾聴の姿勢を忘れず、対話を通じて相手に気づきや行動を促すことが重要です。
部下が話をしている時に、自分の意見を強要するような発言はもちろん、意見に評価を下すことや、課題や悩みに対してすぐに解決策を提示することはNGです。
自らの経験から「こうした方がいい」とアドバイスや指示をしたくなる気持ちは十分理解できますが、部下の自発的な成長を促す育成法ということを念頭に置いて取り組みましょう。
まとめ
今回は、社員育成の一環として1on1ミーティングの実施を検討している企業や、すでに導入している企業で思うような効果が得られていない企業のために、効果的な進め方や成功のポイントを徹底的に解説しました。
1on1ミーティングは継続的に実施し、部下が気軽に相談や意見できる環境を整えることによって、生産性向上やエンゲージメント向上などの効果が期待できます。
ただ実施するだけでなく、高い効果を得るためにも、実施した内容を振り返りPDCAを回し続けることが重要です。
ぜひ本記事の内容を参考に、1on1ミーティングを実施してみてください。
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