
採用成功のカギとなる"EVP"とは?優秀な人材が自社を選ぶためのEVP作成と活用法
労働人口の減少や即戦力採用の激化により自社採用が難しくなっている採用市場では、より魅力的な企業として選ばれるための"EVP"というワードに注目が集まっています。
本記事では、EVPの定義や注目されている理由、作成手順などについて詳しく解説いたします。
今後の採用活動に是非お役立てください。
【この記事で分かること】
・採用成功のための戦略
・EVPの定義
・EVPを策定するメリット
・作成手順 など
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目次[非表示]
- 1.EVPとは?
- 1.1.EVPの定義
- 1.2.採用市場でEVPが注目される背景
- 2.EVPを設定するメリット
- 2.1.人材の獲得
- 2.2.ブランディングの向上
- 2.3.従業員満足度・定着率の向上
- 3.EVPの作成手順
- 3.1.STEP1:自社分析
- 3.2.STEP2:他社分析
- 3.3.STEP3:EVP設定
- 3.4.STEP4:周知
- 4.EVPを設定し、"選ばれる企業"になろう!
EVPとは?
EVPの定義
出典:経済産業省ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/index.html )
EVPとは、Employee Value Propositionの略で、企業が従業員に提供できる価値のことです。
今までは、企業が人材に対して「企業にどのような価値をもたらしてくれるか」という考え方が主流でしたが、現在は「企業が従業員にどのような価値を提供できるのか」という考え方に変わってきています。
EVPには、給与や福利厚生はもちろん、社風や企業文化、キャリアアップの機会など、多岐に渡る要素が含まれます。
企業が提供できる価値を明確にすることで、求職者に魅力が伝わりやすくなり、選ばれる企業へとシフトできるのです。
採用市場でEVPが注目される背景
近年、企業の採用戦略において"EVP”が注目されている背景には、働き方改革によって労働に対する価値観が多様化したことが挙げられます。
現在のビジネスパーソンの働くモチベーションは、給与や報酬だけではありません。
ワークライフバランスやフレックスタイム制の導入といった働きやすさや、スキル向上を支援する資格取得制度やセミナーの参加費負担など、企業に求める価値は様々です。
企業が人材を選ぶ時代を終え、選ばれる立場になった今、優秀な人材を獲得できるよう"EVP=自社が提供できる価値 "をアピールして、ライバル企業と差別化を図ろうとする企業が増えています。
EVPを設定するメリット
人材の獲得
EVPを設定するメリットの1つに、人材の獲得が挙げられます。
自社らしさを明確にすることで、会社の魅力を訴求する一貫性を持った採用戦略を立案できるため、企業の魅力が浸透しやすくなります。
設定したEVPを採用サイトやSNS上で発信することによって、共感してくれる求職者からの応募が増え、採用のミスマッチを軽減できるでしょう。
ブランディングの向上
EVPを通じて、企業が提供できる価値を発信し続けることによって、他社と差別化が図れ、ブランド力が高まるという効果が期待できます。
また、EVPの設定によって 「従業員を大切にしている企業」というイメージを醸成でき、求職者だけでなく、取引先など、全体的に企業のイメージアップを図ることが可能です。
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従業員満足度・定着率の向上
EVPは、企業が従業員に対してどのような価値を提供できるのか整理し、制度等を見直す施策です。
設定にあたり、従業員のニーズを適切に把握することができれば、ニーズに沿った施策を打ち、従業員満足度の向上につながるでしょう。
その結果、従業員は"高い価値を提供している企業"と認識し、ここで長く働きたいと考えるようになり、定着率の向上が期待できます。
EVPの作成手順
STEP1:自社分析
まずは、自社を見つめ直すことから始めます。
自社の強みや弱み、独自性のみでなく、ミッションやビジョンの実現に向けて、「着手できていること」と「未着手なこと」を把握しておきましょう。
分析のための現状調査では、特定のメンバーのみでなく、全社員を対象とした社内アンケートを匿名で実施し、自社の魅力を探ることが有効です。
その他にも、採用面接で求職者がどのような点に魅力を感じているかを聞いたり、退職者に対して退職理由をヒアリングするのも良い方法です。
STEP2:他社分析
自社分析ができたら、他業界を含めEVPを公表している企業、競合他社など他社の事例を調査しましょう。
調査方法は、企業のホームページやSNSなどから調査する方法がおすすめです。
各社の人事制度や就業形態、社員が魅力に感じている点などをまとめておくことは、自社のEVPを設定する際に参考になるため、重要な工程です。
他社分析をしっかりと行うと、自社に取り入れらそうな事例を把握できるほか、競合他社と差別化を図ることに役立ちます。
STEP3:EVP設定
自社と他社の分析をもとに、設定するEVPを選定します。
調査結果を参考に、「自社で取り入れるべきEVPは何か」「新たに必要なEVPは何か」を絞り込みましょう。
EVPはただ単に提供できる価値を提示するのではなく、制度や戦略にも反映していく必要があるため、担当者だけでなく、現場や経営層と共に設定することを推奨します。
求職者に選ばれることばかりを意識して設定すると、現実と乖離してしまう可能性があるため、実現性や優先度が高いもの、独自性が高いものを絞り込んで設定することが大切です。
STEP4:周知
EVPを設定した後は、その内容をホームページや採用サイト、SNS、社内報などで発信し、社内外に周知します。
設定したEVPに応じて、評価制度や勤務制度、求人サイト等に反映させ、浸透を図りましょう。
周知・反映後は、定期的に効果測定することが重要です。
測定によって抽出した課題を整理し、状況にあわせてアップデートしていく必要があります。
どんなに魅力的なEVPであっても、従業員や求職者に伝わってなければ意味がないため、発信方法が適切であるかもあわせて確認しておきましょう。
EVPを設定し、"選ばれる企業"になろう!
今回は、採用に悩む企業が選ばれる企業になるためのEVP設定について解説しました。
EVPを設定するメリットは以下の3点です。
【EVPを設定するメリット】
・優秀な人材の獲得
・ブランディング向上
・従業員満足度、定着率の向上
効果的な採用に向けて、本記事を参考に是非取り組んでみてください。
「効果的な採用戦略を実施したい」「自社だけで進めのは難しく、ノウハウのある人に相談したい」という企業は、採用支援サービスを提供しているプロに相談することもおすすめです。
客観的な視点によって、自社のみでは発見できなかった魅力や特徴を抽出できるといったメリットもあるため、上記のようなお悩みをお持ちの企業は、相談だけでもしてみるとしてみると良いでしょう!
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